令和3年2月21日にマイクロドローンでの床下点検の実証実験を行ってきました。
今回は、防塵についての実験です。
第1回目では機体とバッテリーのバランスが悪く機体を変更。ドローン救出には釣り糸がよいと判断。
第2回目では機体の安定性は確認。パイロットの技術向上と設定の問題をあぶりだしました。
第3回目はパイロットの技術(筆者ですが)とBETA Flightの設定を見直し再度挑戦しました。また、ギアを設置してみました。


今回は今まで以上に奥に飛行させた為、物件建築前にしっかりとした処理を行わなかったのが確認できました。
また、白蟻痕跡(蟻道)は見つけられませんでした。

一瞬わが目を疑う光景に出くわします。束が浮いているのです。建物が傾斜しているので一部が浮いてしまったものと推測されます。
筆者もこのような光景を目にするのは初めてです。

家の傾きを過去に直そうとしたのでしょうか?建築当初のものとは思えないFRPの束でしょうか?後から設置されたようです。
ここまで1分の飛行で今のところ砂を巻き込む心配はなさそうですが、砂が大量に舞い始めたので、モーターに砂が入り込むのは時間の問題と思われます。

このあたりで砂がモーターに入り込みバランスを失い墜落をします。
時間にして2分弱です。
2回目以降同じ所へ飛行させると砂を噛みこんでしまい、テグスで救出になりました。

また、途中でテグスが切れてしまうこともあり床下に入り込んで救出に行きました。

実証実験の結果はモーターの防塵加工とテグスの選別になります。現在は2号を使用していますが、違う太さのテグスを数種類用意をして実験の必要があります。
引き続きパイロットのテクニックは磨かないといけないと感じられました。ギアは結果的に不要と判断しました。
また、一般的な30坪の戸建で床下点検に2分から5分、バッテリーにして1個から3個必要になる計算です。

GS RTAにてテストパイロットからの報告を元に対策会議が開催されました。
①機体全体をネットで覆う
これは失敗に終わりました。
②ブラシモーターへの変更
パワー不足で無理と判断されました。
③モーターの改良です。
塵埃は上から入ってくると想定し、モーターの上部を塵埃より目が細かく、通気性のあるもので保護することにしました。(Matrice300RTKを参考)

3月に再度防塵の実証実験を行う予定です。4回目に梅原パイロットが参加になるのでしょうか?

実証実験は土曜日・日曜日になることが多いです。

 

 | 取材者の紹介

三瓶 晃幹
RER Agency株式会社 代表取締役
RER drone pilot株式会社

取締役自身が代表を務めるRER Agency株式会社で、不動産事業とドローン事業の融合を目指している。
RER Agencyでは宅地建物取引業及び・賃貸住宅管理業者・住宅宿泊管理業者の登録を行っている。
ドローンに赤外線カメラを使用した建物調査の独自手法で雨漏りや建物の不具合箇所発見している。
不動産業界では仮測量・建物調査・空撮などでドローンを最大限に使用している。
自身の人脈を活かし大手賃貸管理会社とも建物調査で業務提携。
プロドローンショップ「GS RTA」と2020年11月に業務提携をし、共同イベントを実施した。