RER Agency株式会社売出物件の青梅市河辺町6丁目の物件の正式な仮測量を土地家屋調査士から承りました。
前回の記事「青梅市河辺町より精度の高い仮測量の依頼を承りました。①」「青梅市河辺町より精度の高い仮測量の依頼を承りました。②」の続きの記事になります。
是非、最初の記事からお読みください。
ドローンを使用した仮測量をご理解いただけると思います。

②飛行当日と飛行

前日までの安全確認はもちろん、飛行当日も忘れ物がないように確認をします。
飛行許可証やバッテリー、D-RTK2などの付属品などです。
出発前に最終確認を行うとともに、当日の天候や天気図をしっかりと確認をします。
雷発生の予告があったり、夕立の予報が出ている場合はなるべく午前中に作業を終えるようにします。

②-1 周辺の住民への挨拶

どうしてもドローン測量の場合は他人地の上空を通過させてしまう場合があります。
必ずご近所様へご挨拶をします。
この挨拶こそが産業用プロドローンパイロットとしての基本になります。

②-2 航空測量板の設置(境界標は事前確認済み)

航空測量板の設置は重要な業務です。
この位置を間違えてしまうと測量の成果が間違ってしまいます。

測量板は境界の位置を上空から確認するために重要な役割を果たします。
境界標の位置から誤差が出ないように千枚通しなどを利用して誤差がないように何度も確認をして設置します。

②-3 検証点の設置(必要ないので今回は不要)

今回は検証点は必要ないので割愛いたします。
また、公共座標がある場合は利用をします。
前日までに、公共座標点を確認して、座標をチェックします。
座標は60進法になっていますので、ドローンでの測量の場合は10進法に変換する必要があります。
10進法に変換してデータを入力します。

(写真は野田市の三級基準点の写真です)

②-4 D-RTK2の設置及び機体準備と接続

RTK基地局の設置です。基準点が近くにある場合は活用します。今回は周辺には基準局がなかったので、利用はしません。

衛星が10個以上補足できる場所を選んで設置します。
まず、プロポとD-RTK2基地局を接続し、そのあとプロポとドローン本体と再接続を行います。
しっかりと確認しながら行えば普通にできる作業です。
D-RTK2は他の機体でも使用しているので、ドローン本体とD-RTK2の接続を間違えないようにします。

②-5 仮飛行をして上空の安全確認と障害物の確認

飛行エリアを確認して飛行エリア内に接触の危険性がある建物がないかを確認します。
確認する際はドローンを離陸させて既定の高さで周辺を確認をします。
産業用プロドローンパイロットとして安全マージンの確保は基本です。

②-6 飛行経路の確認・プロポの確認

まず、プロポにて測量箇所を設定します。
設定する際はドローンの電源を入れておく方が設定はしやすいです。

②-7 飛行開始

すべての安全確認ができたら飛行をします。周辺に電線が多い個所などは特に慎重に対応をしなければなりません。
安全マージンをしっかりと確保してこそ産業用プロドローンパイロットです。

②-8 飛行中の目視確認とプロポによる画面確認

飛行中はドローンの飛行状況の確認とプロポで予定通り撮影されているかを確認します。
離陸し始めの場合はジンバルの角度がしっかりあっているか?などを確認します。
パイロットの注意力のミスからジンバルの角度を間違えたりしてしまうと解析時に大きな影響が出ます。
指差し確認・飛行中もバッテリーや飛行経路の確認などをしっかりと行います。

②-9 着陸の安全確認と着陸後のデータ確認

東京都内の一般的な物件は2分かからずドローン測量用の撮影が終わります。
撮影が終わるとプロポより帰還合図が鳴ります。
周辺に障害物が少ない場合は、そのまま自動航行で着陸させます。
電線などが目に入る場所では、周辺への帰還は自動航行で、高度を下げるときは
パイロットが手動で電線を避けながら着陸をします。
風が強い日は無理をせずに何度も着陸復航(ゴーアラウンド)しながら安全に着陸させます。
正直地面が近づくとすぐに着陸させたくなりますが、安全第一を考えて操縦をします。
最後にプロペラをはずして、SDカードを回収します。

データの確認ができたら、解析をします。解析については次回のブログにて公開します。

 

 | 取材者の紹介

三瓶 晃幹
RER Agency株式会社 代表取締役
RER drone pilot株式会社

取締役自身が代表を務めるRER Agency株式会社で、不動産事業とドローン事業の融合を目指している。
RER Agencyでは宅地建物取引業及び・賃貸住宅管理業者・住宅宿泊管理業者の登録を行っている。
ドローンに赤外線カメラを使用した建物調査の独自手法で雨漏りや建物の不具合箇所発見している。
不動産業界では仮測量・建物調査・空撮などでドローンを最大限に使用している。
自身の人脈を活かし大手賃貸管理会社とも建物調査で業務提携。
プロドローンショップ「GS RTA」と2020年11月に業務提携をし、共同イベントを実施した。