先日、KDDI(AU)の通信障害が発生し、アメダス・ヤマト運輸の端末・固定電話のKDDI回線等が通信障害で混乱がありました。また、緊急電話(110番・119番・118番)への電話もKDDIの回線からは通報できない事態に陥りました。
この事態が将来検討されているドローンによる輸送について考えてみました。
今回の通信障害
2022年7月2日(土)にルーターの交換をしたところエラーが発生し、回線が輻輳状態になり通話・データ通信共に使用できなくなりました。この障害は7月4日(日)15:00まで通話がしづらい等のトラブルが続きました。原因は設備障害から全国のKDDIの通信がダウンしていました。
※写真はイメージです。
ドローンにはどのような影響があるのか?
通常、目視で飛行している場合等は特段影響はないと考えられます。ただ、今後「有人地帯における補助者なし目視外飛行 (レベル4飛行)」の解禁で有人地帯を目視外でドローンが荷物を積んで(貨物の場合)飛行します。
今回のような通信障害が発生した場合、どのようになるのかを考える必要があります。
まず、通信キャリアのLTEを使用したドローン操縦に関してみてみましょう。
今回の大規模障害をおこしたKDDIです。
NTTdocomoです。
通信障害を起こした場合どのようになるのか?
まず、答えは各機体の設定などによるでしょう。
①上空ホバリング
②RTH(基地帰還)
③緊急着陸
ただ、墜落というのも考えられます。
①上空ホバリング→電波障害が発生してもすぐに復旧すれば問題なく飛行を再開して目的地まで荷物を搬送します。
②RTH(基地帰還)→DJI製のドローンなどは自動帰還設定などがあり、有視界飛行でも電波が途絶えたりすると自動帰還します。
③緊急着陸→安全な場所を判断して着陸。
電波障害が発生した場合の安全体制について考えてみる
通常はドローン本体に記録した飛行経路を基に、衛星を受信してドローンはオートパイロットで飛行します。携帯電話キャリアの通信障害が出た場合は、ドローンから映像は操縦基地には届かないことが考えられますが、ドローンは目的地まで飛行すると考えてよいでしょう。
ただ、荷捌き場が混雑しているときに管制を携帯電話キャリアの電波にするのではなく、ドローンの荷捌き場近くになったら管制からの電波で飛行できるように切り替えができれば問題はないでしょう。
一時的にホバリングさせて安全を確保したうえで飛行を続行若しくは、近くの荷捌き場へ着陸させることも考えなければならないでしょう。
ドローンの操縦のほとんどがオートパイロットで対応できる現実
ドローン測量は原則オートパイロットにて対応しています。また、太陽光パネルの点検もオートパイロットで完結します。
映像を確認しながら、目視にて安全確認を行っています。
ドローンによる荷物輸送はドローンからの映像でしか操縦ができません。ですが、実際はほぼオートパイロットで飛行すると考えられます。
ただ、RTHが一斉に作動して荷捌き場がカオスになることも・・・
| 取材者の紹介
三瓶 晃幹
RER Agency株式会社 代表取締役
RER drone pilot株式会社
取締役自身が代表を務めるRER Agency株式会社で、不動産事業とドローン事業の融合を目指している。
RER Agencyでは宅地建物取引業及び・賃貸住宅管理業者・住宅宿泊管理業者の登録を行っている。
ドローンに赤外線カメラを使用した建物調査の独自手法で雨漏りや建物の不具合箇所発見している。
現在は、ドローン導入企業のコンサルタント等を行っています。
不動産業界では仮測量・建物調査・空撮などでドローンを最大限に使用している。
自身の人脈を活かし大手賃貸管理会社とも建物調査で業務提携。
テレビ東京系列・駐在刑事season3(寺島進さん主演)のドラマ・ドローンシーンを担当
TBS・日曜劇場 DCUの最終回の一部ドローンシーンを担当