前回のブログ【ドローン調査費用って高いの???安いの???】の続きになります。
今回は建物調査・太陽光パネル編になります。
ドローンに赤外線カメラを搭載して屋根や建物点検をする場合を想定して解説します。
①Mavic2 enterprise dual
②Matrice300RTKとH20カメラを搭載

①の機体がプロポ込みで35万円位になります。赤外線のカメラの性能はスマートフォンに取り付けできる赤外線カメラレベルです。
②の機体関係一式で300万円~350万円位になります。赤外線カメラのレベルがかなり高く、過去には発見できなかった雨漏りを発見しています。

①の機体で可視光カメラ(通常の映像レベル)で確認するレベルならエリアにもよりますが50,000円くらいが妥当です。
②の機体でしっかりと確認するのであれば300,000円くらいからになります。


まず、機体の準備に時間がかかります。危険を回避するためにRTK基地局を設置します。
機体が大きく重量もあるため、飛行には最大限の注意が必要です。
RTK基地局を設置する理由は衛星をRTK基地局でも受信してGNSS(GPS)を安定した状態で飛行させるからです。
筆者は道路等が広く安全確認できる場合を除いてRTK基地局は必須だと考えています。

前回のブログにも書きましたが、飛行させる技術はphantom4などの空撮機とは比べ物にならない挙動をするので操縦訓練が必要です。
また、パイロットは赤外線映像を確認しながらその場で異常を発見しなければならない場合があります。
ツーオペ(2人でプロポを持っている場合)でも赤外線映像や異常をいち早く気付く技術は必要です。
大型の建物の場合は原則ツーオペで飛行しますが、パイロットの疲労は大きくなります。
筆者も28階建ての建物を一人で朝7時からずっと1日中飛行しましたが、翌日まで疲れが残っていました。

また、解析も重要になります。どの場所がどのように異常があるのか?など、クライアントにわかりやすく報告書を作成しなければなりません。
場合によっては専門家の知恵を借りる場合もあります。
太陽光パネルの点検にも同じことが言えます。

ドローンでの業務は意外と初期費用や時間もかかるし、何よりドローンパイロットの育成や解析者の育成に費用と時間がかかります。
保険等は前回の測量と同じでちゃんと保険に入って行っています。

 

 | 取材者の紹介

三瓶 晃幹
RER Agency株式会社 代表取締役
RER drone pilot株式会社

取締役自身が代表を務めるRER Agency株式会社で、不動産事業とドローン事業の融合を目指している。
RER Agencyでは宅地建物取引業及び・賃貸住宅管理業者・住宅宿泊管理業者の登録を行っている。
ドローンに赤外線カメラを使用した建物調査の独自手法で雨漏りや建物の不具合箇所発見している。
不動産業界では仮測量・建物調査・空撮などでドローンを最大限に使用している。
自身の人脈を活かし大手賃貸管理会社とも建物調査で業務提携。
プロドローンショップ「GS RTA」と2020年11月に業務提携をし、共同イベントを実施した。