先日、市川市堀之内にて弊社の管理物件(オーナー様承諾済み)にて仮測量とSFMソフトに関わる実証実験をしてきましたのでご報告いたします。

新しいアプリPIX4Dcatch(無料)アプリを使っての誤差を検証

PIX4Dcatchとは・・・
詳しくはこちらのサイト(PIX4D)のサイトをご覧ください。
スマートフォンやタブレット(機種に制限はあります)でこちらのアプリを使用して点群等を作成することができます。

実証実験のルール

①エアマークを設置してphantom4RTKにて距離を計測。
②メジャーにてエアマークからエアマークの距離を計測。
③PIX4Dcatchにてエアマーク間を計測。
④計測は20m以上と5mくらいの2か所で計測

phantom4RTKとメジャー計測の誤差

phantom4RTKはRTK基地局を使用しての計測。誤差はほぼ無。PIX4Dmapperのみで座標出力して計算をしていないので、1cmの単位では誤差はありませんでした。
いつも弊社で使用させていただいておりますが、phantom4RTKの撮影データはFIXしている限り正確なデータを算出しています。(検証点で確認しても問題はない)

PIX4Dcatchの誤差を検証約5m

前述のとおりメジャーとphantom4RTKは誤差がない結果を得られているので、今回はphantom4RTKの計測値とPIX4Dcatchの誤差を確認します。

phantom4RTKでの計測5.80m
PIX4Dcatchでの計測5.76m
計測誤差はマイナス約0.04mという数値が出ました。1mあたり概算で0.0069mのマイナス誤差が今回の実証実験で出ました。

PIX4Dcatchの誤差を検証約20m

約5mの実験で誤差が1mあたりマイナス0.0069mという数値で考えてみます。

phantom4RTKでの計測24.20m
PIX4Dcatchでの計測24.03m
計測誤差はマイナス約0.17mという数値が出ました。1mあたり概算で0.0070mのマイナス誤差が今回の実証実験で出ました。
※写真を見るとお判りいただけるんですが、エアマークと合わないところもいくつか出てきましたがそれは無視しました。

誤差の原因を検証をします。

PIX4Dmapperでは、LiDARでの解析ができないのが原因なのでしょうか?
また、写真測量で行っているphantom4RTKでは誤差はほぼありませんでした。
PIX4Dcatchで撮影した場合はRTKがなく、FIXされていないのが原因だと考えられます。(あくまでも筆者の推測です)

誤差を解決するには・・・・

phantom4RTKはFIXしているので誤差がほぼないです。
なので、PIX4Dcatchで撮影するときに、FIXでいれば問題がないということになります。
PIX4Dさんからはそのような製品も販売されていますが、私は使ったことがないので精度がどれくらいで、不動産業で使用できるのか?
といったコメントはできないですが。。。
短い距離を測るだけなら、iPhoneの計測というアプリで充分かもしれません。
室内で使用する場合、記録として写真等に残したい場合は間違いなく、このアプリが良いでしょう。
より正確にデータ収集ご希望でしたら、PIX4D社から販売されている「viDoc RTK rover」を利用されるのが良いでしょう。
筆者は使用していないので何とも言えませんが、使用している方からの評判は悪くありません。

 | 取材者の紹介

三瓶 晃幹
RER Agency株式会社 代表取締役
RER drone pilot株式会社

取締役自身が代表を務めるRER Agency株式会社で、不動産事業とドローン事業の融合を目指している。
RER Agencyでは宅地建物取引業及び・賃貸住宅管理業者・住宅宿泊管理業者の登録を行っている。
ドローンに赤外線カメラを使用した建物調査の独自手法で雨漏りや建物の不具合箇所発見している。
現在は、ドローン導入企業のコンサルタント等を行っています。
不動産業界では仮測量・建物調査・空撮などでドローンを最大限に使用している。
自身の人脈を活かし大手賃貸管理会社とも建物調査で業務提携。
テレビ東京系列・駐在刑事season3(寺島進さん主演)のドラマ・ドローンシーンを担当
TBS・日曜劇場 DCUの最終回の一部ドローンシーンを担当